採用受け入れ企業インタビュー
就職してからも相談できる場所があることが、安心につながっています。
大阪・東京・九州を拠点に、システム・ソフトウェア・アプリケーション開発など、システム周辺におけるさまざまなサービスを展開されている株式会社K-BIT様。
大阪本社でミライエの卒業生の方を採用いただいており、今回のインタビューでは、ご担当の中西様と小川様に、卒業生を採用していただいた経緯やミライエの関わり方などの感想をお伺いしました。
入社されて一年、ステップアップしながら働かれています。
今日はお忙しい中お時間をいただきありがとうございます!ミライエの卒業生を採用いただいていますが、いつからの採用でしょうか?
小川様―――
おととし(2018年)の10月12日からです。
ありがとうございます。現在ですが、どのようなお仕事をお任せされているのですか?
中西様―――
当初は、ハローワークさんで庶務全般っていうところを中心に求人をかけたんです。その中で彼(卒業生)の領域的に言うと、比較的優先順位をつけるのが苦手なところ以外は問題なく勤務していただけています。
最初は、雑務や補助的なところから始まり、他社員のフォローに回るような形の仕事が多かったですね。
また他で言うと、例えば社内便で東京とか福岡とか郵便を送るものがあったり、決まった時間にグループ会社書類などを持って行ったりとかっていうものもしてもらっていました。
で、その中から彼が10月までに一番やり遂げたってことが、社員証のリニューアルなんですけれども。
そうなんですね。以前は別のものだったんですか?
中西様―――
もともとは横社員証だったんですよ。
横社員証で手作りのラミネートしたような社員証だったのを「ちょっと縦にしたいな」だとか、「プラスチックカードにしたいな」っていう要望があって。
そこで、デザインとか色とかもろもろの選定(ストラップとかもちゃんと社名を入れる)を業者にあたってくれました。
最終的に全社員に連絡がいきわたるように手配し、かつ写真を撮る際の写真のカメラマンもやってもらいました。これが去年(2019年)の9月、10月ぐらいまでのところで。
元々本人が色んなフォローをしたり、率先して企画する子なので出来たのかなと。
気が付けば存在感は出てきているかなあと思います。入社してこの1年間で考えていたのが、勤務の時間帯と、障がいを抱えているっていうところを踏まえてですけど、一般雇用の社員と変わらないタスクを渡してこなせるかどうか?っていう部分でした。そこで2019年10月からは別の業務もお願いしてみました。
小川様―――
そうですね。10月以降は僕の元で、今の業務プラス少しシステム関係のものをやってもらっています。
具体的に言うと、弊社でやっているグループウェアのアカウントの作成とか、PCの初期セットアップをしてもらったり、比較的やりやすい部分からやっていってもらっています。
また、自分で責任をもって仕事が出来るように、現在導入を検討しているRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の勉強をしてもらっています。
その辺がある程度出来てくると、現場の方でも使っている部署があるので、そこと協力しつつ、自動化できるようなモノをちょっと作ってもらおうなど、数年スパンで少しずつやってもらっている状況です。
業務内容など少しずつ順調にステップアップされているように感じているのですが、それができた要因っていうのはどういったところでしょうか?
小川様―――
色んな作業をやっていってもらうなかで、確かに優先順位の組み立てとか苦手なのかなっていうところはありますが、それ以外の部分でいくと、ある程度依頼をした内容を理解してやっていってもらっている事。
また、徐々に徐々に難しいもの、自分で理解してやらないといけないモノのレベル感っていうのを上げていっても、ちゃんとこなせているっていうのがあったので、徐々に徐々にステップアップしていったような気がします。
採用時は障がい者の方へのフォローが課題だったが、ミライエの卒業生に出会えてよかった。
スムーズに進められている印象ですが、障がい者雇用は元々されていたんでしょうか?
中西様―――
過去に聴覚障害の方がいらっしゃったんですけど、ちょっとビジネス的に撤退して、違う会社さんに移譲する形になってしまい…
最近までは障がい者雇用なしという状態が続いていました。
(ミライエの)卒業生の方を採用する前に、インターンシップを入れたことがあり、それはミライエさんと同じような外部機関の方で、ちょうど20歳ぐらいの子達ですかね。
障がいをお持ちの方を2人、1週間ほどお預かりし、同じようなお仕事をお願いしていたのですが、やっぱりそれぞれ一人一人個性があるじゃないですか。
「この部分が長けているけど、この部分が苦手」っていうのがあって、苦手な部分をフォローするというところで、一緒に働くのって少し難しいな、というのが少しありました。
業務の中で若干の力作業っていうのが出てきてしまうので、それらを踏まえた点を含め、採用を進めていたところ(ミライエの)卒業生の方に出会えたので、良かったなと思います。
働き方などですが、その中で採用されてみていかがでしたか?
小川様―――
さっきと重複はしますけど、作業の内容自体はしっかりと理解されて、ここが問題やなって思うところがあれば「ちょっとこのへん僕の考えとしてはこうなんで、こういう風にやっときます」っていう風によく気付いて作業してくれているなあって。
優先順位がちょっと付け辛いところがあるので、その辺のフォローと、説明をする際に話す内容の組み立てとかが少し難しいのかなっていうところがあるので、そこを聞くフォローだけすれば問題なく働かれています。
チームにしっかり馴染んでいる印象を受けるのですが、本人へのお声がけなど、コミュニケーションを大切にされているのでしょうか?
小川様―――
そうですね。
優先順位のつけ方を、Excelみたいなもので作業の一覧を書いてもらって、中・高・低っていうのを分かるようにフォローしていますし、電話とか現場の人と話すところで、ちょっとトラブルになっていることがあったりしたら、「どうしたん?」っていう声がけとかは意識的に取るようにしています。
ミライエの定期面談はお互いが相談できる場になっている。
実際に採用されて、雇用してみてよかったなとか、これから障がい者の方をもっと雇用していこうかなっていうお考えはありますでしょうか??
中西様―――
当時、ミライエの担当スタッフさんとも話しましたけれど、やっぱり彼が来たことで障がい者の方という見方がちょっと変わったというか、こういう方がいるんだなっていうのが少し分かった気がします。
彼は優等生というか、マッチングしやすいものを持っている方だったと思いますが。
そう言っていただけて良かったです。確かにマッチングっていうところが重要ですよね。定着支援で月一回の面談ミライエが入らせていただいていますが、いかがでしょうか?
中西様―――
面接会で卒業生の方に機関の人が同席していなかったので、実は入社するまでそういう機関(就労移行支援事業所)に通っているっていうことを知らなかったんです。
書いてあったかもしれないですけど、そういう風にフォローして頂ける体制がある方って分かってなくって。
いざ入社を決めた時に、実はフォローしてもらえるって話を聞いて、慣れてきた頃が一番しんどさとかも出てくので、定期的に来ていただいたりしてもらっています。
彼も休みの日に行って話をしているって聞くので、そういう場所があるっていうのも非常に大きいかもしれないですね。帰る場所じゃないですけど、相談できる場所がある方っていうのがいいなと思います。
次回障がい者を採用することになっても、実績のあるミライエさんを経由したらスムーズにいきそう。
今後障がい者雇用の採用を増やしていく予定などありますでしょうか?
中西様―――
システム系は、ほぼほぼお客様のところに常駐するので、障がい者の方を受け入れ辛い業界、業種的なところっていうのはあって、ハードルが高く難しい状況です。
今後、例えば卒業生の方の担当の業務を受けてもらえる方を入れるっていうのも一つの手かもしれません。
ただ、次に採用させていただくとなったら、実績のあるミライエさんを経由して入ってもらった方がスムーズにいくんじゃないかなっていう気がしています。
違う感じの機関さんが入ってきてっていうのも悪いことではないでしょうけど、卒業生の方的にもいいのかなっていう気がします。
そのように仰っていただき、嬉しく思います!本日は長時間に渡っての貴重なお時間ありがとうございました!
こちらこそ、ありがとうございました。